2008年日印文化交流
ミティラー美術館、および NPO法人日印交流を盛り上げる会は
日印の文化交流に関して様々な活動を展開しています。
【 ↓2005年/チャルクラ舞踊公演の記録↓】
平成17年度企画
喜び・幸せのシンボル
インド・チャルクラ舞踊公演
平成17年9月〜10月



 NPO日印国交樹立50周年記念事業を盛り上げる会、平成17年度企画「インド・チャクラ舞踊公演」がいよいよ全国で開催されました。インドの春の祭典(ホーリー)のクライマックスで踊られるチャルクラ舞踊は、ドラムの鼓動の中で踊り手の頭上にのせた木製の台の108つのローソク光が揺らめき喜び・幸せの詩を表現するフォークダンスです。10月1日・2日、東京・代々木公演で開催された「ナマステ・インディア2005」始め、全国各地で公演しました。


■about■

チャルクラ舞踊

 この舞踊は、主としてクリシュナ神と愛人ラーダ、彼らの友人たちと一緒に春の祭りホーリーを楽しんでいるところが中心となっている。クリシュナ神、ラーダ、その女友達ゴピーと2人の友人たちは、クリシュナ神の生まれたとされるマトゥール、バルサナ出身のダンサーによって演じられる。
 チャルクラはブラジ地方のフォークダンスですが、その起源はクリシュナ神話にあります。チャルクラは、クリシュナ神が暴風雨の荒ぶる神インドラに勝ったことを喜んだ人々とこの地方の牛飼いの民たちの間でお祝いして踊ったというもの。従ってこの踊りは、喜び、幸せのシンボルです。
 代表的な踊りの一つとして、クリシュナがゴーバルダン山を持ち上げたように、それを再現して、円形の木製の台を4段または5段、その上に51から108のローソクを灯した50キロもあるチャルクラを、女性が頭に載せてチャルクラを踊ります。
踵まで長いスカート、顔をスカーフで覆い、チャルクラの上には火を灯したローソク、両手にもローソクを持ち、ドラムのビートに合わせて踊る。頭の上の重いチャルクラのために、踊る動きに制限があるものの、ダンサーは果敢にドラムのビートにあわせ、曲げ、くねらせて踊ります。
 最高潮に達したところで、歌い手も踊りに参加し、早いリズムの音楽にクライマックスが、盛り上がります。この踊りは、春の祭ホーリーの2日目に踊られるもの。
 今回来日する舞踊団は、インドの伝統芸術の発展のために設立され、後継者の育成、インド国内のみならず海外での公演活動を積極的に推進しているニューデリーに本部を置いているチャルクラ・アーツ・アカデミーの協力によって来日しました。


■program■
舞踊演目

バルサネ・キ・ラタマル・ホーリー(Barsane ki Lathamar Holi)
パーグナ月(2-3月)の満月の日に、ホーリーのお祭が祝われる。ブラジ地方では、ホーリーを向かえる数日前から、色粉や色水をかけあい、あちこちでホーリーのお祝いをする。
バルサナでは、音楽、歌、踊りの入ったカラフルな行列が行われる。バルサナでは、ナンダグラムからバルサナにやってくる男性たちは、バルサナの女性たちとホーリーを楽しむ。女性たちは、2メートル(7フィート)もある竹の棒で男性をたたく。男性は防御するために楯をもつ。このとき、ローカルな歌が歌われる。バルサナのホーリーの後、バルサナから男性たちがナンダグラムにやってきて、その地の女性たちとホーリーを楽しみ、そのあと女性たちはバルサナの男性を竹の棒でたたく。

ラース・リーラ
ラース・リーラは、クリシュナの子ども時代に関するもの。バグワット・プラーナ(古代インドの聖典の一つ)によれば、クリシュナと牧女ゴピーたちはヴリンダーヴアンのヤムナー川の辺でラースを踊った。ゴピーたちがクリシュナは自分たちと一緒に踊ってうぬぼれていると感じたとき、クリシュナ神は彼らの中から姿を隠した。彼女たちは、愛するクリシュナとの別離を悲しみ、彼のリーラ(彼のライフの神的なエピソード)を演じた。それがやがてラースリーラとして知られるようになった。クリシュナ神の子どもらしいいたずらが、これらのドラマのメインテーマ。

チャルクラ・ダンス (Charkula)
ウッタル・プラデーシュ州ブラジ地方文化は、あらゆる点を見てもその文化はクリシュナ神と関わる。そこで、ブラジ地方のお話や伝説を歴史の中で変わらず保持するには、どうするとよいのか。ブラジ地方のフォークダンスがチャルクラ・ダンスとなった。この地方はまた、クリシュナ伝説にその起源をもつ。チャルクラダンスは、クリシュナが暴風雨の荒ぶるインドラ神に打ち勝ち、この地方の牛飼いのコミュニティを助けたことを祝うもの。この踊りは、幸せと喜びのシンボルとされる。クリシュナ神がゴーバルダナ山を持ち上げたように、ブラジの女性ダンサーは、60キロもあるチャルクラを頭にのせてチャルクラダンスを踊る。
つま先まである長いスカート、身体と顔を覆う布、頭にはろうそくを灯したチャルクラ、両手に火の灯っているランプを持ち、ドラムのビートにステップを合わせて踊る。動きは限定され、身体を曲げたり、首を動かしたりはできない。にもかかわらずダンサーは、歌の調子に合わせて、果敢に、滑走し、曲げ、旋回する。クライマックスでは、全員の楽しい雰囲気が最高潮に達し、音楽も踊りの中に加わり、動きも音楽も早くなり、見ている人もみんな、楽しい雰囲気の中に入る。

ラシヤ(Rasiya)
これは、ブラジ地方のフォークソングの伝統。ラシヤ・ソングは、ラーダとクリシュナ神の愛を物語る。これは、ブラジ地方にあっては、ホーリーのお祝いや他のお祭のときにも、不可避のもの。ラシヤは大太鼓、ローカルではバンブと呼ばれるもののリズムに合わせて歌われる。

マユル・ダンス(Mauyr Danceピーコック・ダンスPeacock Dance)
この踊は、クリシュナ神がゴピーたちと共に孔雀に変身して、愛人ラーダに彼の愛を伝えるために踊る。

バジャン・サンドヤ(Bhajan Sadhya)
この演目では、クリシュナ神とラーダの自然で本来のバジャンを歌う。普通は、2人の歌い手、4人の演奏家がいて、メインの歌い手をサポートする。これは、大変宗教的なテーマを持つもので、歌い手はクリシュナ神とラーダについての物語を歌い、バジャンのフォームを語る。


ダーン・リーラ(Daan Leela)
この踊りでは、道を横切ろうとするクリシュナ神をゴピーたちが止めさせ、フルートを吹き、彼女たちと踊るという条件をつける。
このような状況を何とかするために、クリシュナは友人たちを呼び寄せ、ゴピーたちと一緒に歌を歌い、家に運ぶためのバターを持っているゴピーと踊るということで、ゴピーたちと戦う。歌われる歌は、ラブ・ソング。



■member■

来日した舞踊団

ムラリ・ラル・シャルマ(Murari Lal Sharma)
ハリ・シャンカル・スクラ(Hari Shankar Sukhla)
ヴィナイ・カウシク(Vinay Kaushik)
カンボ・カン(Kambo Khan)
ムクト・ビハリ(Mukut Bihari)
ラジェシュ・プラサド・シャルマ(Rajesh Prasad Sharma)
グンジャン・ラニ(Gunjan Rani)
ヴェーヌ・シャルマ(Veenu Sharma)
ジョティメラニ(Jyoti Rani)
シーラ・デヴィ(Sheela Devi)
バグワティ・デゥ゛ィ(Bhagwati Devi)
ロケシュ・クマル(Lokesh Kumar)
ロータッシュ・クマル(Rohtash Kumar)
サントシ・クマル(Santosh Kumar)
男性
男性
男性
男性
男性
男性
女性
女性
女性
女性
女性
男性
男性
男性
団長
ボーカル&ハルモニウニ
ドーラック
ナガラ
ダンサー
ダンサー(クリシュナ)
ダンサー(ラーダ)
ダンサー
ダンサー
チャルクラ・ダンサー
チャルクラ・ダンサー
ダンサー
ジャンジ
スタッフ



■pera■

チラシ
*こちらはセシオン杉並公演のチラシイメージです*

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