今月の一作品

2004年1月

月から雪の大地に落ちた枯れ葉

「月から雪の大地に落ちた枯れ葉」
 シャンタラム・ゴルカナ
横65センチ×縦80.5センチ

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 この絵はたばこと塩の博物館での「インド民族アート 再生する伝統」展(2002年12/21〜2003年3/2)で会場制作していた時に生まれた。月見亭の屋根の雪堀りを終えて歩き始めたとき、枯れ葉が一枚落ちてきた。繊維質だけとなった美しい枯れ葉を見て、これを描いてみたらと言ってゴルカナ氏に渡した。その後、東京に戻った彼からファックスが届いた。ハガキ大の大きさで何枚もの枯れ葉が描かれていた。その中の一枚は周りを埋めて線を出していく描き方、写真で言えばネガフィルムの様。ゴルカナ氏は線がどうしても真っ直ぐとなりマーシェ氏の様に自然の線を描くことが出来なかった。既に五回も来日し色々努力しても難しく、その意味でこの方法で描いたらと提案した。何枚か描き、次第に大きな絵にしながら根気のいる手法で描いた。そして完成したのがこの絵画。枯れ葉が菩提樹に似ているので彼はワルリー族の神話に「月に菩提樹がある」その話を思い出し、右上にその月を描いた。この絵を見て、「月から雪の大地に落ちた枯れ葉」と題した。










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